入門! システム思考

入門! システム思考 (講談社現代新書)

入門! システム思考 (講談社現代新書)

ゼミの勉強用にメモ
編集途中

第一章いろいろな方向から見れば……

視点を固定するだけでは行き詰る

 クルマを購入するという非常に身近なことでも、考え始めれば多くの視点を思いつくのだから、社会全体の持続性という問題ともなれば、考えなければならないことは非常に多くなる。
 このように大きく複雑な問題を、ある一定期間内に解決していくためには、個別の問題を抽出し、解決の糸口を探す方法では限界がある。問題自身が要素の組み合わせや要素同士の関係にあるとすれば、問題の解決には、多様な視点から検討し、全体(システム)という視点からの方法論に根ざしていく必要がある。
p29

分析的思考とシステム思考

 本書では、何か行動を起こそうとしたとき、目の前にあるもんだいを個別の要素に分類・分析していき、その要素を変えることで、問題の解決を考える従来ながらの方法を「分析思考」と呼ぶ。そして、多様な視点から全体を理解し、要素の関係や組み合わせから問題解決を考える方法を「システム思考」と呼ぶ。
p30、31

空からネコを降らせる

1950年代
イギリス領ボルネ、オマラリアの流行
→WHOは、DDT(当時禁止されていなかった)を散布
マラリアの蚊撲滅。しかし、蚊以外、スズメバチの激減
→茅葺屋根に住むイモムシが激減(スズメバチが捕食していた)
→民家の屋根が壊れた、雨漏り
→トタン板の屋根で補修、スコールなど、雨粒が板をはじく音が非常にうるさい


小動物はDDTをかけても死なないが、DDTで死んだ虫は食べる。
蚊やスズメバチを食べたヤモリが死に、それを食べるネコが死んだ。
ネコが減ったことで、ネズミが増えた。ネズミはネズミで伝染病を流布してしまう。


植民地政府は、軍隊の特別部隊を使い、空からネコを一万匹、パラシュートを付けてばら撒いたという。

p56-58